
アカウントプランの作り方5ステップ|テンプレートの項目と、営業で使える記入例
「大手企業への提案が、担当者ごとの動きになっていて、全体が見えない」 「アカウントプランを作るように言われたが、何を書けばよいのか分からない」
特定の顧客に継続して提案するときは、1回ごとの商談だけでなく、その顧客全体をどう攻めるかを決めておく必要があります。その計画をまとめたものが、アカウントプランです。
そこで今回は、アカウントプランの作り方を、5つのステップにまとめました。書く項目、記入例、見直しのコツを順に紹介します。ひとつでも参考になれば幸いです。
あわせてお読みください: エンタープライズインサイドセールス支援
5つのステップ
対象のアカウントと、目標を決める
関係者を書き出す
顧客の課題と、自社の提案を整理する
行動計画に落とし込む
定期的に見直す
アカウントプランとは
アカウントプランとは、特定の顧客(アカウント)ごとに、目標、関係者、課題と提案、行動計画をまとめた計画書です。アカウント戦略と呼ぶこともあります。
案件ごとの計画ではなく、顧客単位の計画である点が特徴です。1つの部署への提案が終わっても、同じ顧客の別の部署に広げられないかを、考える土台になります。
呼び方や項目は、会社によって異なります。社内で使うときは、「何を決めるための計画書か」を言葉で決めておくと、混乱しません。
1. 対象のアカウントと、目標を決める
やること: どの顧客に作るかと、いつまでに何を目指すかを決めます。
理由: すべての顧客に作ると、手が回らなくなります。対象と目標が決まっていないと、計画の中身も決まりません。
見本(目標の書き方):
来期までに、◯◯事業部での採用を決める
まず、今期中に、決裁者との商談を2回行う
コツ:
対象は、取引の見込みや、事業への関わりの深さで、絞る
目標は、期限のある、確認できる言葉で書く
2. 関係者を書き出す
やること: その顧客の中で、検討に関わる人を、部署と役割ごとに書き出します。
理由: 大手企業では、決める人、推進する人、影響を与える人が、別々にいることが多くなります。誰とつながっていて、誰とつながっていないかが、見えなくなります。
見本(書く項目):
部署、氏名、役職
役割(決裁者、推進者、影響者など)
関係の強さ(強い、普通、弱い)
メモ(最後に連絡した時期、気づいたこと)
コツ:
決裁者だけでなく、推進する人も書く
関係の弱い相手は、そのまま空欄にせず、「まだ会えていない」と書く
担当者が変わったら、すぐに更新する
3. 顧客の課題と、自社の提案を整理する
やること: 顧客が話した課題と、自社が考える課題を、分けて書きます。そのうえで、提案の方向を決めます。
理由: 顧客の言葉と、自社の推測が混ざると、提案が、思い込みで進みます。分けて書くことで、確かめるべき点が分かります。
見本:
顧客が話した課題: 「新規事業の営業を任せられる人がいない」
自社が考える課題: 営業の経験者が不足している
提案の方向: 検証の段階から、外部で営業を実行する提案
コツ:
顧客の言葉は、そのまま書く
推測は、「推測」と分かるように書く
提案は、1つの課題に1つの方向を書く
4. 行動計画に落とし込む
やること: 誰が、いつまでに、何をするかを、1行ずつ書きます。
理由: 計画が、「決裁者と会う」などの大まかな言葉のままだと、動けません。行動の単位まで分けて初めて、進み具合を確認できます。
見本(行動計画の例):
決裁者へ、事例を送って面談を依頼する(営業担当、今月末)
推進者と、課題の優先順位を整理する(営業担当、来月上旬)
提案資料を作成する(営業担当と企画、来月中旬)
コツ:
1つの行動は、1人が担当できる大きさにする
状況(未着手、進行中、完了)を、毎回更新する
完了した割合を、数字で見ると、進み具合が分かる
5. 定期的に見直す
やること: 月に1回など、決まった時期に、全体を見直します。
理由: 担当者の異動や、顧客の方針の変更で、計画はすぐに古くなります。つくって終わりにすると、使われなくなります。
見直す点:
関係者の表に、変化はあったか
課題の整理に、新しく分かったことはあるか
行動計画は、期限に間に合っているか
コツ:
見直しは、営業の定例会議の中に入れて、時間を確保する
前回からの変化を、メモに残す
テンプレートの項目
アカウントプランに書く項目を、一覧にまとめます。エクセルやスプレッドシートで、顧客ごとにシートを分けて、使えます。
項目 | 内容の例 |
|---|---|
基本情報 | 顧客名、業種、規模、自社の担当者 |
目標 | いつまでに、何を目指すか |
関係者 | 部署、氏名、役職、役割、関係の強さ |
課題と提案 | 顧客が話した課題、自社が考える課題、提案の方向 |
行動計画 | 行動、担当、期限、状況 |
見直しのメモ | 前回からの変化、次に確認すること |
大手企業へのアカウントプランを、外部と進める場合
大手企業を相手にすると、関係者が多く、アカウントプランを運用する人手と時間が必要になります。
EmpowerXでは、大手企業向けのインサイドセールス支援を行っています。詳しくは、エンタープライズインサイドセールス支援をご覧ください。
新規事業の顧客検証から進める場合は、新規事業のPoCで、顧客の反応を確かめる方法5ステップも、あわせてご覧ください。
よくある質問
Q. アカウントプランとは、何ですか? A. 特定の顧客ごとに、目標、関係者、課題と提案、行動計画をまとめた計画書です。アカウント戦略と呼ぶこともあります。
Q. アカウントプランは、すべての顧客に作る必要がありますか? A. 必要ありません。取引の見込みや、事業への関わりの深さで対象を絞り、優先する顧客に作ります。
Q. アカウントプランは、どのくらいの頻度で見直せばよいですか? A. 決まった基準はありません。月に1回など、定例に組み込める頻度で見直し、担当者の異動や方針の変更があったときは、すぐに更新します。
最後に
アカウントプランは、目標を決め、関係者を書き出し、課題と提案を整理して、行動計画に落とし込むことで、顧客全体を見渡せるようになります。まずは、優先したい顧客を1社選び、目標を1文で書き出してみてください。大手企業への提案が、前に進むよう、応援しています。




