お客様情報
導入企業: NutmegLabs Japan株式会社
業種:情報・通信業(観光DX・SaaS)
インタビュイー
NutmegLabs Japan株式会社 セールススペシャリスト 原田 氏
株式会社EmpowerX セールスコンサルタント 川崎 ゆいな

ホテル向けのAI接客サービスを展開するNutmegLabs Japan株式会社。
事業立ち上げ当初、新規事業部はわずか数名。
プロダクト開発と顧客対応を進めながら、市場に受け入れられる形を探している段階だった。まずは施設単位での営業活動からスタートし、現場の声を集める。商談を重ねるなかで、ホテル業界特有の意思決定構造や共通課題が少しずつ見えてきた。そして辿り着いたのが、大手ホテルグループ本社を起点としたABMだった。
しかし、その挑戦を進めるにあたって、社内でインサイドセールスに割くほどの十分なリソースがないという大きな壁があった。そこで、すでにテストマーケティングの段階から伴走していたEmpowerXに、業界特化のバーティカルABMという新しい挑戦を託すことになった。
市場開発の初期段階から、大手企業へのアプローチまでを一緒に作り上げた一年間の記録である。
■ 最初に抱えていた営業課題
テストマーケティングのフェーズを経て、本社向けのABMにシフトする決断をされた具体的なきっかけはありましたか?
原田氏:
最初は施設単位で幅広くアプローチしていたのですが、続けていく中で営業のナレッジがどんどん積み重なってきました。また、導入するにあたり、本社で一括管理されているケースが多く、この情報をもとに、しっかりと本社にアプローチした方が効果的なんじゃないかという判断になりました。
そもそも弊社のAI事業はもともと新規事業部として少人数で走っていて、インサイドセールスに割く社内リソースがそんなになかったというのもありました。最初は本当に3人とかで始めていたので、それだけだとパイプラインを増やすこともABMの情報を集めることも、全然できなかったんですよね。
でも施設アプローチをしていたフェーズから、川崎さんにはかなり初期の頃から月間の目標を超える数をコンスタントに取ってもらっていて、そこで信頼と安心感ができていたので、本社攻めも安心して任せられるなと思えたんです。
川崎:
施設開拓フェーズから一緒にやってきた中で、本社のアプローチに切り替わるというのは、私たちとしても新鮮でしたね。施設ごとに積み上げてきた会話の中で、どんな課題感を持っているか、どんな言葉に反応するか、そういったことがだんだん見えてきていたので。そのナレッジがあったからこそ、本社向けの話に自信を持って踏み出せた感覚はありました。
原田氏:
そうなんですよね。いきなり手ぶらで本社に行っても、なかなか話を聞いてもらえないと思うんです。
店舗レベルでの積み重ねがあったから、こういう課題を持っている施設がこれだけあって、という話が初めてできる。その順番があってこそだったと思っています。
本社へのアプローチとなると、規模も大きく、内製でやりたいと考える会社様も多いと思いますが、なぜEmpowerXに依頼しようと考えたのですか?
原田氏:
私たちは、「単にスクリプトを渡して、これでたくさんかけてアポを取ってください」というような営業代行ではなく、一緒に試行錯誤しながら事業を育てていくパートナーとしてEmpowerXを捉えていました。また、プロダクトがブラッシュアップされるたびに変化へ柔軟に対応し、テストマーケティングの段階から事業やプロダクトの変遷を理解したうえで伴走してくれたことも大きな価値でした。初期段階からずっと一緒にやってきたからこそ、本社開拓という全然違うフェーズになっても、自社だけで抱え込むよりも、事業の成長に合わせて一緒に伴走してもらう方が、より早く成果につながると考えていました。
そのため、内製化という選択肢は当初からほとんど考えていませんでした。
川崎:
施設フェーズから一緒に動いてきた分、プロダクトの変遷も現場の温度感もわかった状態で本社に臨めたので、とてもやりやすかったです。
◼︎ABMの取り組み
今回のABM施策の中で、特に印象に残っている取り組みはありますか。
原田氏:
展示会に参加いただいたことですね。
いきなり依頼させてもらったんですけど、すぐに対応してくれました。事前に展示会に向けたアポイントを取ってもらって、実際に現場にもいてもらって、その後のフォローまでしてくれた。一気通貫でぶつ切りにならずにアプローチできたのは、事例としてもすごく良かったです。
川崎:
4日間参加させてもらったのですが、実際にお客様と対面でお話しすると、電話だけではわからない反応が見えてきて、その後のフォローのスピード感も全然違いましたね。一度顔合わせをしている分、次の連絡もしやすく相手に合わせたアプローチができました。
原田氏:
展示会で一緒にいたからこそ、温度感の共有がリアルタイムでできるし、その後の情報連携もスムーズでしたね。リアルな温度感まで含めて引き継ぐのは、すごく大事なことだと思いました。

(展示会の様子)
展示会の前後で、インサイドセールスチームと御社内部のチームとでは、それぞれどう役割を分担していましたか。
原田氏:
役割分担は非常に明確でした。
川崎さんには、新規開拓の先陣を切る存在として、ターゲット企業との接点づくりからナーチャリングまで一貫して担っていただきました。市場の反応を集めながら、興味を持っていただける企業との接点を着実に増やしてもらう役割です。プロダクトがどんどん進化しているので、そこで興味を持ってくれた方に対しては、CEOや私たちといった開発に近いメンバーが商談に入って、最新の情報を落とし込んでいくという形になりました。
川崎:
新規の入口として最前線でアプローチしながら、興味を持ってくれた方を社内につないでいく、という流れですね。外側と内側でそれぞれ役割を持てていたことで、少しでもスムーズに動ける体制をつくることができ、少しでもお役に立てていたなら良かったなと思っています。
原田氏:
そこが整理できたのは大きかったですね。初期の頃は、CEOが全ての商談に対応するような形でしたが、段階ごとに商談担当を分けることができました。EmpowerXには市場の最前線でお客さんの声や反応を拾ってもらいながら、私たちは商談とプロダクト改善にリソースを集中できる。この役割分担がうまく機能したことで、限られた人数の組織でも大手企業へのアプローチを効率的に進めることができたと感じています。
大手ホテル企業へのアプローチで、実際に「刺さった」打ち手はどんなものでしたか。
原田氏:
接客対応の仕組みをすでに入れている施設でも、運用していく中で新たな課題が出てきているところが多かったんです。機能を説明するより、今こういうところが大変じゃないですか、と課題を引き出して共感を得る方が、話が盛り上がりやすかったですね。同じ方向を向ける感覚がありました。
川崎:
現場で日々運用している方だからこそ感じている悩みというのは、こちらから聞かないと出てこないことも多くて。そこを丁寧に引き出せると、一気に話が深まる感じはありましたね。
原田氏:
そうなんですよね。機能の話をする前に、まず相手の状況に寄り添う方が、話が本質的になる。プロダクトでできることが多い分、相手の課題に合わせて訴求を変えることができた点が良かったと思います。
今回のABM施策で得られた成果を教えてください。
原田氏:
意思決定者、大手のキーパーソンとなる人との商談機会が、継続的に作れるようになったというのが一番大きいです。本社の方とのアポを取ってもらえたので、一気に持っているパイプラインが増えたことが、単純に成果としては一番良かったと思います。
川崎:
本社の担当者様とお話しする内容は、施設の担当者様と商談の中身がまったく変わりますよね。
原田氏:
全然違いました。店舗ごとに商談している場合は、「便利だね、使いたい」というような現場の業務メインの話になるのですが、本社の場合はどれだけROIがあるのか、どれだけ人件費削減できるのか、というもっと経営に迫る部分で話になります。また、本社の担当者様と話すと、「まずやってみようか」という一言でトライアルが決まるなど、圧倒的にスピードが違いました。店舗の担当者様と話していたからこそ、よりいいアプローチができたと思います。
◼︎今後の取り組み
この1年を振り返って、Empowerxとの取り組みをどう感じていますか。
原田氏:
本当に初期の時からサポートをいただいて、ちょうど1年経つんですけど、具体的に案件が進んだのは、EmpowerXさんが最初の頃からどんどん積み上げてくれたものが大きかったのかなと思います。新規事業として何もない状態から始めて、フェーズが変わるたびに同じチームに相談できたというのは、振り返ってみるとすごく大きかったです。最初は本当に少人数のチームから始まりましたが、ABMの情報を集めて、パイプラインを増やすことでチームが大きくなりました。
川崎:
1年間伴走させていただく中で、事業が広がっていく過程を一緒に見られたのは、本当にありがたい経験でした。こんなに素晴らしいプロダクトをもっと多くの方に知ってもらいたいという気持ちで動いていたので、それが少しでも形になっていたなら嬉しいです。
今後の展望について、お聞かせください。
原田氏:
まずは成功事例をきちんと作って、その先で次のターゲットに広げていくことが最優先です。
まだこれからプロダクトも進化していくと思うので、アプローチの方法自体も少し変わってくる部分も出てくると思います。そこも含めて、引き続き一緒に考えながら動けるといいなと考えています。
最後に、Empowerxをどのような企業におすすめしたいですか。
原田氏:
一緒に考えながら進められる関係なので、営業のやり方が全部決まっていて、「このスクリプトでアポを取ってください」というような使い方よりは、まだ試行錯誤している段階の会社さんの方が合うんじゃないかと思います。
私たちみたいに、フェーズが変わるたびに同じチームに相談できるというのは、立ち上げ期の事業にとっては思った以上に大きかったので、そういった企業様に使ってもらえるといいなと思いました。
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