
インサイドセールスの立ち上げ方|体制・トーク・KPIの決め方と進め方の5ステップ
「インサイドセールスを立ち上げることになったが、何から手をつければよいのか分からない」
営業やマーケティングの責任者として、突然こう任された方は、少なくないのではないでしょうか。
インサイドセールスの立ち上げが難しいのは、やることが多いためです。体制、リスト、トーク、追う指標、運用のルールと、決めることが並行して出てきます。順番を間違えると、人を採用したのに、動き出せない、という状態になりがちです。
そこで今回は、インサイドセールスの立ち上げ方を、5つのステップにまとめました。つまずきやすい点と、内製か外部の力を使うかの判断も、あわせてお伝えします。ひとつでも参考になれば幸いです。
あわせてお読みください インサイドセールス代行会社を比較|4タイプ別の選び方と主要サービスの特徴
この記事の内容
立ち上げの前に、知っておくこと
立ち上げ方の5ステップ
立ち上げで、つまずきやすい3つの点
内製か、外部の力を使うか
立ち上げ支援の事例
最後に
1. 立ち上げの前に、知っておくこと
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、電話やメール、オンライン会議などを使い、顧客と離れた場所から行う営業活動です。訪問を中心とするフィールドセールスと役割を分け、「商談を作る」ところを担うことが多くなっています。
SDRとBDR
立ち上げでは、次の2つの役割を、先に分けて考えます。
SDR(Sales Development Representative): 資料請求や問い合わせなど、すでに接点のある相手に対応し、商談につなげる役割
BDR(Business Development Representative): 狙う企業に、こちらから働きかけて、新しい接点をつくる役割
自社が、「すでにあるリードを活かしたい」のか、「新しい企業を開拓したい」のかで、重心が変わります。(上の区分は、一般的な使い分けで、会社によって定義は異なります。)
2. 立ち上げ方の5ステップ
ステップ1: 目的と、営業との役割分担を決める
結論: 最初に決めるのは、「何のために、インサイドセールスを置くのか」です。
理由: 目的が決まっていないと、体制もトークも、指標も、決められません。「商談を増やす」のか、「受注率を上げる」のか、「展示会のリードを活かす」のかで、動き方が変わります。
具体例(目的の書き方):
「新規の見込み企業に架電し、フィールドセールスが会うべき商談を作る」
コツ:
目的を、1文で書き出す
「どこまでをインサイドセールスが担い、どこからをフィールドセールスが担うか」を、決める
商談とは何か(どういう状態なら、引き渡すのか)を、営業と合意する
ステップ2: 体制と、役割を決める
結論: 誰が、何をするのか、を最初に決めます。
理由: 人が決まっていても、役割が曖昧だと、リストづくり、トーク、報告のどこかが、止まります。
具体例: 責任者(進め方と品質を管理する人)と、架電を担う担当者に、役割を分けます。人数は、扱うリストの量と、目標に合わせて決めます。
コツ:
責任者を、1人決める(兼任でも、まず名前を決める)
担当者が、困ったときに相談できる相手を、決める
営業との報告の頻度(定例)を、先に決める
ステップ3: リストとトークを、作る
結論: 動き出す前に、リストとトークを、そろえます。
理由: 架電の質は、「誰に」「何を話すか」で決まります。ここが整っていないと、数をこなしても、成果が出にくくなります。
具体例(トークの骨子):
名乗りと、電話した理由
相手の状況を、1〜2点、確認する質問
次の一歩(商談の日程、または、資料の送付)の提案
コツ:
リストは、「どんな企業に」「どの役割の人に」を決めてから、作る
トークは、最初から完成させない。実際の会話の反応を見て、直していく
トークの作り方の詳細は、インサイドセールス立ち上げ成功のトークスクリプト作成術をご覧ください
ステップ4: 追う指標を、決める
結論: 何を見て、うまくいっているかを判断するか、を決めます。
理由: 指標がないと、「頑張っているが、成果が見えない」状態になります。立ち上げの初期は、特に、どこで止まっているかを見つけるために、必要です。
具体例(追う指標の例):
架電の数
担当者につながった数
商談につながった数
コツ:
最初は、1〜3つに絞る
目標の数字は、社内の目安と、立ち上げ後の実績を見ながら、見直す
「商談の質」(その後、受注につながったか)も、営業と一緒に確認する
ステップ5: 動かして、改善する
結論: 完成してから動くのではなく、動かしながら直します。
理由: リストの質、トークの反応、時間帯など、実際に動かさないと分からないことが多くあります。
具体例: 週に1回、営業と一緒に、「うまくいったトーク」「止まった場面」を共有し、リストやトークを見直す。
コツ:
定例で、数字と、現場の声を、両方見る
変えるのは、一度に1つずつにする(何が効いたか分かるように)
うまくいったトークは、記録して、チームで共有する
3. 立ち上げで、つまずきやすい3つの点
3-1. 目的が曖昧なまま、人とツールだけを先に用意する
目的が決まっていないと、人を増やしても、動き方が定まりません。ステップ1に戻って、1文で目的を書き出してみてください。
3-2. リストとトークの準備が、間に合わない
人が決まっても、リストとトークが整っていないと、架電を始められません。準備に必要な時間を、最初に見積もっておきます。
3-3. 営業との引き渡しの基準が、そろっていない
インサイドセールスが「商談」と呼ぶものと、フィールドセールスが「会うべき商談」と考えるものが違うと、引き渡しのたびに、摩擦が生まれます。ステップ1で、基準を合意しておきます。
4. 内製か、外部の力を使うか
立ち上げには、体制づくり、リストとトークの準備、運用と、時間と手間がかかります。次のような場合は、外部の力を使う選択肢もあります。
インサイドセールスの経験者が、社内にいない
早く動き出したい
立ち上げの型を、先につくってから、内製に引き継ぎたい
EmpowerXのインサイドセールス立ち上げ・代行では、貴社専属のSDR/BDRを、最短2週間で提供します。マネージャーと担当者の2名を1チームとして配置し(全員、正社員)、リストとトークスクリプトは、稼働日までに用意して、初日から架電します。料金は、状況をお聞きして、お見積りします。
代行会社の選び方は、営業代行サービスの選び方完全ガイドと、インサイドセールス代行会社の比較記事に、費用の目安は、IS代行の費用相場に、まとめています。
既存のお客様への提案を専門に担う体制は、カスタマーインサイドセールスの立ち上げ方で解説しています。
5. 立ち上げ支援の事例
NutmegLabs Japan株式会社
観光事業者向けの予約サイト作成・チケット電子化サービスを提供する同社は、インサイドセールスのリソースが足りず、最初のアポイントを獲得するファーストタッチに、苦戦していました。新規商談の獲得が伸び悩んでいた状況です。
インサイドセールス立ち上げ・代行に、テストマーケティング支援、BDR活動、戦略的なターゲット分析と仮説検証を組み合わせて支援した結果、開始から1か月で、10件以上の商談を獲得しました。商談からの案件見込み数は、導入の前後で、約1.5倍になっています。 NutmegLabs Japan社の事例を見る
株式会社PeopleX
HR領域の同社は、大手企業の開拓で、インサイドセールス部門のノウハウが足りず、戦略の設計と、実行の仕組みが整っていませんでした。リード獲得から商談化までのプロセスも、確立されていない状態でした。
インサイドセールス立ち上げ・代行に加え、BDR業務、ABM支援、大手企業の開拓支援、展示会への営業同伴サポートを行いました。商談の質が向上し、インサイドセールスの段階で、顧客との強い信頼関係を築けたほか、営業チームの士気も上がりました。外部パートナーとの取り組みへの見方が変わった(「外注の概念が変わった」)という声もあります。 PeopleX社の事例を見る
6. 最後に
インサイドセールスの立ち上げは、「目的 → 体制 → リストとトーク → 指標 → 運用と改善」の順で進めると、迷いにくくなります。最初から完璧を目指さず、動かしながら直していくことが、近道です。
まずは、ステップ1の「目的を、1文で書き出す」ことから、始めてみてください。
「社内だけでは手が回らない」「早く動き出したい」という段階からでも、ご相談いただけます。累計300社以上の支援実績をもとに、状況に合わせたご提案をします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。




